手術後の注意点と手術のリスク
手術後には、痛みや出血、めまい、頭痛などの症状がみられることがあります。また、頻度は高くありませんが、手術に伴う合併症が起こる可能性もあります。当院では、事前の診察時に術後の経過や注意点、考えられるリスクについてご説明しています。
手術後に起こる可能性がある症状
痛み
数日から1週間程度、生理痛程度の痛みが生じることがあります。これは手術後に子宮が元の大きさに戻ろうと収縮するために起こります。回復につながる痛みですが、強い痛みは回復を妨げますので、麻酔覚醒後に痛みが気になる場合には痛み止めの点滴を行っています。また、必要に応じて鎮痛薬を処方します。痛みが強い場合や、処方された薬を使用しても改善しない場合は、当院へご連絡ください。
出血
1週間から10日程度、生理の時のような出血が続きます。生理2日目程度の出血がある方からおりもの程度で終わってしまう方など量などには個人差がありますが、出血が多い場合でもほとんどは数日で出血量が減少しはじめます。数日してからかたまりが出る、おりものに少量の血液が混ざる状態が2週間ほど続くなど、出血量や続く期間には個人差があります。出血量が急に増えた場合や、強い腹痛・発熱などを伴う場合には、当院へご連絡ください。
気持ち悪い、ぼんやりする
麻酔によって起こる気持ちが悪い・ぼんやりする症状がご帰宅後もしばらく続くことがありますが、ほとんどは翌朝には治まっています。
気持ちの変化について
中絶手術の前後には、不安や悲しみ、気分の落ち込みなど、さまざまな気持ちの変化を感じることがあります。感じ方には個人差があります。気分の落ち込みや眠れない状態が続くなど、気になることがありましたら一人で抱え込まずにご相談ください。
その他
麻酔の影響により、術後に眠気、ふらつき、吐き気、めまいなどがみられることがあります。症状が落ち着き、全身状態を確認してからご帰宅いただきます。当日はご自身での車・バイク・自転車の運転は控えてください。
手術のリスク
人工妊娠中絶手術では、頻度は高くありませんが、出血、感染、子宮内容の遺残、子宮穿孔などの合併症が起こる可能性があります。当院では、こうしたリスクについて事前にご説明し、患者様にご理解いただいたうえで手術を行っています。
絨毛遺残
手術後に子宮内に妊娠組織の一部が残ることがあります。出血が続くなどの症状がみられる場合があり、状態によっては追加の処置が必要となることがあります。当院では、術後の診察で子宮の状態を確認しています。
当院では術前に超音波検査で子宮の状態を詳細に確認し、手術では超音波で子宮内の状態を確認しながら吸引法を行い、術後の診察でも子宮の状態を確認します。また、手術直後だけでなく、術後に受けていただく2回の診察でも内診を行って遺残の防止に努めています。
感染症
中絶手術では子宮頚管が拡張しているため感染リスクが高い状態ですが、クリーンな手術室で手術を行い、適切な殺菌消毒を行った器具を用いることで感染症のリスクをできるだけ抑えるため、衛生管理や術前・術後の管理に努めています。ただし、クラミジア感染などがあると中絶手術による骨盤腹膜炎などを起こすリスクが高くなってしまいます。当院では事前におりもの検査も行うことでクラミジア感染の有無を調べており、陽性の場合には抗生剤を事前に投与することでリスクを低減させています。感染症が起こってしまった場合には、一般的に発熱や子宮の痛みなどの症状が起きます、検査をすると白血球の急激な上昇が確認できますので、感染症の発症、あるいはその可能性がある場合には適切な抗生剤の投与を行います。
子宮頚管損傷
子宮口を広げる処置や手術操作に伴って、まれに子宮頸管が損傷することがあります。妊娠週数や子宮頸管の状態などを確認し、必要に応じて事前処置を行います。手術直後は症状が現れなくても、次回の妊娠時に子宮頚管無力症を起こす可能性があるため、注意が必要な合併症だと言えます。
日本産婦人科医会やWHOは、急激な頸管拡張を避ける事前処置を推奨しており、当院でも必要があるケースではこれを行っています。必要に応じて、手術前に子宮頸管をゆっくり広げるための処置を行うことがあります。生理痛程度の痛みですが、ご不安があれば事前にご相談ください。
子宮穿孔
手術器具などによって子宮壁が損傷することがあります。頻度は高くありませんが、状態によっては追加の処置や治療が必要になる場合があります。
出血
術後には一定量の出血がみられることがあります。まれに出血量が多くなり、追加の治療が必要になる場合があります。
注意点やリスクについて
どのような手術にも一定のリスクがあります。当院では、考えられる合併症や術後の注意点について事前にご説明しています。術後に強い痛み、大量の出血、発熱など気になる症状がある場合は、我慢せず早めに当院へご連絡ください。
症状で気になることがありましたら、迷わずご連絡ください。












