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コラム

低用量ピルの値段はいくら?保険が効く場合や薬以外の費用も紹介

「ピルって継続が大事らしいけど、ひと月何円くらいかかるの?」

低用量ピルを検討する場合、値段が気になる人は多いでしょう。

低用量ピルは処方目的によって費用が異なります。

この記事では、低用量ピル服用に必要な費用をはじめ、保険適用と自由診療の違い、血栓症リスクが少ないミニピルの費用についても解説します。

低用量ピルの保険適用と自由診療は、費用面以外にも違いがあるため、選択に迷っている方の参考になれば幸いです。

低用量ピルの1ヶ月分の費用は?

ピルは継続的に服用されることが多いため、月額だけでなく年間費用で考えることが重要です。

ここでは、低用量ピルにかかる具体的な費用の仕組みと相場について紹介します。

保険適用と自由診療(保険適用外)がある

保険適用(3割負担)と自由診療(全額自己負担)で処方される低用量ピルは、いずれもエストロゲンとプロゲスチンを含む点が共通しています。

ただし、成分の種類や配合量、適応が異なるため、値段が変わります。 

自由診療となるのは、避妊目的で処方される『OC(Oral Contraceptive)』と呼ばれる種類のピルです。

一方、保険適用されるピルは『LEP(Low dose Estrogen Progestin)』と呼ばれ、月経困難症や子宮内膜症の治療・症状緩和などに使用されています。

日本の保険医療制度は病気やけがの治療を対象とするため、避妊目的の場合は保険適用されません。

そのため、自身の目的は保険適用となるのか、費用がいくらかかるのかを事前に確認することが大切です。

低用量ピルの1ヶ月分の相場は〜3,500円程度

薬の種類や受診方法で変動したり、中には高額なものもありますが、低用量ピルの1ヶ月(4週間)の値段の目安は高くても3,500円程度です。

自由診療で処方されるOCは、1ヶ月あたり2,000〜3,500円程度が目安です。

一方、治療目的のLEPは、保険適用で3割負担になっても、新薬かジェネリックかによって値段が変わるため、相場も500〜2,500円程度と、大きな幅が生じます。

また、実際に服用を開始する際は、初診料や定期的な検査費用などが別途発生するため、検討する際は薬の安さだけでなく、受診にかかる総額を確認しましょう。

薬以外にも費用がかかる

低用量ピルを処方してもらう際は、薬代以外にも受診料や検査料が発生します。オンライン診療の場合は、システム利用料や発送料なども必要です。

これらのような薬代以外の費用の内訳と値段は、保険適用の有無によって異なります。

自由診療の場合は、キャンペーン価格やまとめ買いプランがあるケースもあるため、一見すると月額が安く見えても、診察料などが加わると総額が変わるでしょう。

さらに、初診時の医師の判断によっては、追加の検査が必要になるケースもあります。

そのため、薬代の安さだけで判断せず、全体の費用を含めた検討が大切です。

世代によっても値段が変わる

低用量ピルは、開発された目的や配合されている黄体ホルモン(プロゲスチン)の違いによって、4つの『世代』に分類されます。

低用量ピルは開発順に、以下のような特徴があります。

世代症状・悩み
第一世代月経困難症の治療目的の方
第二世代避妊が目的、不正出血を避けたい方
第三世代避妊に加えニキビ・肌荒れなども気になる方
第四世代PMS・むくみが気になる方(超低用量ピル)

自由診療の場合、第一〜第三世代は差が出にくいですが、新しい第四世代の製剤は高価になりやすい傾向があります。

また、保険適用は世代によるものではなく、各製剤の承認された効能・効果(適応)によって判断されます。

病気治療によるピルの服用は保険適用

保険適用の治療における費用の計算は、定められた診療報酬点数が基準のため、薬の値段についてはクリニックによって大きな違いはありません。 

ここでは、保険適用になる場合の低用量ピルのメリットやデメリット、特徴などを紹介します。

病気治療の場合は3割負担になる

低用量ピルが保険適用になるのは「病気の治療」として認められた場合です。

具体的な一例は以下の通りです。

  • 月経困難症
  • 過多月経
  • 子宮内膜症
  • 月経困難症や子宮内膜症と併発しているPMS

一部の生理前の症状(PMS)単独に対しては、対症療法として処方はできますが専用薬ではないため、保険の対象外となるのが原則です。

ただし、医師の判断によって月経困難症のような診断がつけば、保険適用の対象となります。

その場合は3割負担になるため、実際のピルに対する支払額は1シートあたり500〜2,500円前後です。

診察のときは医師に、どのような症状がつらいのか、日常生活に支障があるかなどをよく相談して、保険適用になるか確認してください。

受診は産婦人科か婦人科

保険適用でピルの処方を受ける場合、専門医のいる産婦人科や婦人科を受診しましょう。

他の診療科でも処方は可能ですが、専門科であれば適切な検査や副作用への対処が受けられるためです。

低用量ピルを保険適用で処方してもらうには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 保険診療に対応した医療機関の受診
  • 子宮内膜症・月経困難症などの診断
  • 治療目的でのLEP製剤の処方

治療として必要な処方であるかが保険適用の基準であり、費用を抑える目的では保険適用できません。

なお、生理の不調で受診を検討している場合は、生理中の受診でも問題ないとされています。出血が続く場合でも、生理中に実施できる検査を行います。

内診を行うケースが多いため、検査日前日は性交を避け、当日は着脱しやすいゆったりしたスカートなどを履いて受診しましょう。

自由診療での低用量ピルの処方とは

自由診療におけるピルの値段は自由に設定できるため、クリニックによって違いがあり、一律ではありません。

自費負担となる反面、自身の目的に合わせて薬を自由に選択できるメリットがあります。

ここでは、自由診療で処方できるピルの特徴や、話題のオンライン診療のリスクなどについても紹介します。

自由診療では避妊や生理移動などが可能

避妊や生理移動を希望する場合、病気治療ではないためピルの処方は保険適用外です。

しかし、自由診療であれば、ライフイベントに合わせたピルでの避妊や生理日の移動が可能になります。

費用はすべて自費ですが、保険適用とは異なり原則として自身が希望するピルを選べます。

第四世代の高価なピルもありますが、ジェネリックやオンライン処方の料金サービスを利用することで単価を抑える工夫も可能です。

オンライン診療は原則として保険適用外

対面診療と異なり、オンライン診療は通院の手間や交通費などがなく、血圧測定も申告制のため、手軽に利用できる点が話題ですが、自由診療での処方が一般的です。

状況によっては保険適用より総額が安くなる場合もありますが、対面診療と比べて、緊急時の対応や詳細な検査が制限される場合があります。

血栓症などのリスク管理が問診での自己申告に左右される点には、十分な注意が必要です。

そのため、値段の安さだけでなく、デメリットも理解したうえでの利用が不可欠でしょう。

不規則な服用や途中での服用停止・再開は危険

自費負担の自由診療の場合、費用の問題で継続が難しくなるケースが少なくありません。

費用不足から服用を一時的に中断したり、自己判断での再開を繰り返したりすると、ピル本来の避妊効果や治療効果を十分に得ることができなくなります。 

ピルは服用開始から約3ヶ月以内に血栓症のリスクが高まりやすいといわれていますが、服用の中止と再開を繰り返すことで、血栓のリスクが下がらない懸念が生じます。

服用を止めることで症状が再発したり、妊娠のリスクが高まったりするため注意が必要です。

年間を通したコストを見通し、無理なく続けられるか確認することが重要です。

ピル以外にかかる費用の内訳

ピルの処方に必要な検査として、血圧測定が必須であるとガイドラインで定められています。

しかし、そういったピル以外の費用に関しても、保険適用の有無によって差が生じます。

ここでは、ピル以外にかかる費用の内訳について紹介します。

対面診療の場合

対面診療でピルの処方を行う際は、診察代や処方箋料などの合計に、ピル代が合算されます。

保険適用の場合は、診察にまつわる費用の合計が1,500〜3,000円程度です。

また初診時には、医師の判断で以下のような検査が必要に応じて追加されることがあります。

  • 超音波(エコー)検査:1,500〜2,000円
  • 子宮頸部細胞診 :2,000円前後
  • 血液検査・ホルモン検査:1,000〜1,500円

また、必要に応じて半年〜1年に1回、血液検査が行われることがあり、その費用は約1,000円です。

一方の自由診療では、これらの必須ではない検査を状況に応じて省略できる場合もあります。

もし実施する場合は自費負担となるため、診察にまつわる費用と合わせて2〜3倍程度が目安です。 

オンライン診療の場合

オンライン診療では、必須検査がない代わりに問診での自己申告制を導入しているところが多いです。

送信する問診表への回答や、血圧を測れる環境を整えるよう求めるクリニックもあります。

ピル以外の診察にまつわる費用としては、以下のような項目が挙げられます。

  • 診察料:1,000円程度
  • 送料:500〜1,000円程度
  • システム利用料や決済手数料などの各種手数料:0〜3,300円程度

医療費ではない分は自費負担となり、クリニックによっては薬代以外の各種手数料が特に高く設定されているケースもあるため、注意が必要です。 

一方で、初月無料や診察料無料・定期配送やまとめ買いなどのプランを活用して費用を抑える工夫も可能です。

ミニピルは自由診療で処方が可能

ミニピルとは、エストロゲンを含まない黄体ホルモンだけの薬で、自由診療での処方が可能です。

ここでは、自由診療で処方されるミニピルの特徴や費用相場について紹介します。

ミニピルは血栓症のリスクが低い

ミニピルはエストロゲンを含まないため、低用量ピルに比べて血栓症のリスクが低い点が特徴です。

低用量ピルは血栓のリスクがあるため、軽度の高血圧や糖尿病などの持病がある方は慎重な判断が必要です。

さらに35歳以上で喫煙習慣がある方や、肥満、高血圧など血栓症リスク因子を持つ方では低用量ピルの服用が難しいケースが一般的です。

その点ミニピルは、これらのような服用にリスクがある人の選択肢の一つとされる場合があります。

これまで体質や年齢などの理由から低用量ピルを諦めていた方にとっての、新しい選択肢といえるでしょう。

ミニピルの相場は2,500〜4,500円

ミニピルは、これまで国内で承認された薬がなく、輸入薬としてのイメージが強い傾向がありました。

しかし、2025年5月に日本で初めてミニピル『スリンダ錠28』が承認されました。

スリンダをはじめとしたミニピルは避妊目的の薬であるため、OCと同様に保険適用はされません。

1シート2,500〜4,500円が目安で、これに診察にまつわる費用が加算されます。

低用量ピルより若干高めの設定ですが、自身の体質や状態に合わせた選択肢として検討できる価格帯といえるでしょう。

子宮内膜症にも効果が期待される

ミニピルは経口避妊薬ですが、子宮内膜症や月経困難症の症状改善効果も期待されています。

エストロゲンを要因として悪化するリスクがある子宮筋腫などがある方にも、医師の判断のもとで使用が検討される選択肢です。

また、子宮内膜症の痛みに対しては、黄体ホルモンが持つ子宮を薄くする作用が働きかけるため、経血量を減らし、強い生理痛を緩和することがあります。

これらの副効用により、低用量ピルと大きく変わらない値段で、毎月の体調不良に悩む女性のQOLの維持につながる可能性があります。

まとめ

低用量ピルは目的や入手方法などで総額が変わるため、まずは治療目的かどうかを見極めましょう。

また、治療目的ではない場合でも、値段を理解したうえで、無理なく継続できる方法を選ぶことが大切です。

高村医院は、1951年に新宿区に産婦人科を開院して以来、皆様が心身ともに健康で快適に生活できるようになることを目標に努力・工夫してまいりました。

デリケートな女性特有の悩みに寄り添い、ライフスタイルに合わせて通えるよう心掛けております。

体質の問題で諦めていた方にも選択肢となりうるスリンダや、低用量ピル以外の選択肢の『ミレーナ』も取り扱っているため、お気軽にご相談ください。